三十路理系男の科学ニュース日記

ブログ名のとおり、三十路過ぎの理系男が世の科学ニュースを見て色々思ったことを書き連ねるブログです。

ベジタリアンが地球温暖化を防ぐ!?

BBCニュース(英語)にこんなタイトルの記事がありました。しかも、国連の専門家がそう言っている、とのことです。

www.bbc.com

食品産業からの二酸化炭素の排出が全体の26 %、そのうち過半数の58 %が動物食、つまり肉製品とかから排出されている、ということだそうです。

日本人にはベジタリアンとかビーガン(vegan、卵や乳製品も食べないどころか、革製品も使わない完全菜食主義者)の人ってまだとても少ない印象がありますが、欧米系の人の中にはけっこうベジタリアンはいるような印象が個人的にはあります。

一方で、ビーガンの方々の話を聞くと、人によってはビタミンB12が不足して健康診断で色々指摘されたりと、必ずしも健康とは言えない方もいるようです。日本人は、少なくとも私はなんでもバランスよく食べて健康で長生きに、という食育を親からも小学校からも教わってきたので、そこまでしてベジタリアンになろうと思う方も少ないのかもしれません。

しかし、ビーガンの方々の話をよくよく聞くと、ナチュラリストというのか、つまりそれで長生きできないのならそれが自分の寿命なのだ、というような考えの方も結構いる印象があります。

突き詰めると、地球温暖化はそもそも肉製品だとか食品産業だとか関係なく、地球全体の人口が増えすぎていることが根本的原因のような気がしてきました。そういう意味では、個人が長生きしすぎるのも問題なのかもしれませんが、あまり深く考えると良い結論に至らないかもしれないなぁと思ってきました。

私はお寿司が好きなので、ベジタリアンにはなれそうもないです。罪を背負って生きていくしかなさそうです。

光の波長を測定できる手作り分光計を作ろう!夏休みの自由研究にも使えます!

手作りなのに、光の波長を測定できるという分光計の作り方を知りました。

私なりに工夫をして、作り方をウェブサイトで公開しました。

ちなみに、下の写真のような外観になります。

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hand-made-spectrometer

具体的な作り方は、私が管理している別のウェブサイト(以下のリンク先)で紹介しています。興味のある方はぜひ作ってみてください。

 

yoshi-g.com

 夏休みの自由研究にもいいと思います。ただ、ちょっと内容が難しめかもしれないので、小学校高学年以上向け、それよりも小さなお子様の場合は保護者の方と一緒に作るのをおすすめします。

学校での科学関係の部活動や、自由学習にも使えるのではないかと思います。

光の波長が調べられるので、元素のスペクトル分析など色々な応用ができます。ぜひ試してみてください。

自作元素周期表を更新・公開しました!

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見た目がそこそこ良く、かつ学術的価値もある元素周期表がほしい・・・。
今どきネットを探せば「元素周期表」は色々出てきますが、意外とこの二つ、「見た目」と「学術的」が両立している周期表がなかなかウェブ上で見つかりません。

無ければ自分で作ろう!と思った私は、自作した周期表をウェブサイトで公開しています。

この度、久しぶりにその元素周期表を更新しました!
もちろん元素周期表(PDF)は無料でダウンロードできます。
興味のある方は以下のウェブサイトでぜひダウンロードしてみてください。

 

よしじのものおき

https://yoshi-g.com/

 

印刷してお部屋のインテリアにするのも一興ですよ。
もちろん勉強にも使えます。ただし、かなり専門的な内容になっているので、受験勉強とかのお役には立たないかもしれません・・・。

これで元素とか化学・科学に興味を持ってくれる人が増えると、個人的には嬉しいです。

土星探査機カッシーニ、20年の運用に幕引き

2017年9月15日、土星探査機カッシーニが「無事」土星大気に突入し、最後のミッションを終えた。

mainichi.jp

カッシーニの最後のミッションは、自ら土星大気に突入し燃え尽きること。燃え尽きるその直前に、直接測定した土星大気の情報を地球に送ること。この2つだ。

そもそも、なぜ土星の大気圏に突入しないといけないのか?土星の大気を直接するならば、他の方法もあるのではないか?また、バッテリーが切れたそのあとも、そのまま土星のまわりをぐるぐる回っていればいいのではないか?

・・・実は土星の大気を測定するのは、そのおまけらしい。カッシーニは燃え尽きなければいけない運命らしい。その理由が、他の星(土星の衛星)に地球の微生物を送り込んでしまうリスクをなくすためらしい。

カッシーニの探査によって、太陽系には地球外でも生命が存在しうる可能性がさらに高くなった。カッシーニの探査によって、土星の衛星タイタンとエンケラドゥスに、生命が存在する可能性があることがわかった。

natgeo.nikkeibp.co.jp

sorae.jp

 

まさかそんな重大な発見をしてしまうとは、打ち上げ時には想定されていなかった(と思われる・・・期待していた学者はいただろうけど)カッシーニ。打ち上げ前に滅菌処理などをしたわけではない。カッシーニには、地球起源の微生物が付着しているのだ。

宇宙空間で微生物が生きられるのか?可能である。日本人に身近な「納豆菌」は凍結乾燥状態なら真空でも生きられる。納豆菌に限らない。最強の微生物といわれる「クマノミ」とか、それ以外にもいわゆる冬眠状態で、水のある環境に戻れば再び活動し繁殖する微生物はかなり多い。カッシーニは地球の微生物で「汚染」されているのだ。

バッテリー切れになり、土星の周りをぐるぐるまわっていると、ごくわずかながら将来的に他の衛星に落下する可能性もある。それが、生命のいる可能性のあるタイタンやエンケラドゥスだったら・・・。地球外に生命が存在しうる星の環境を著しく変えてしまうのだ。今日本はヒアリの侵入に戦々恐々としているが、それどころではない生態系の破壊につながりかねないのだ。

カッシーニが自らの功績・・・生命が土星の惑星にいるかもしれない事実・・・のために燃え尽きなければならないとは、なんとも皮肉っぽい気もする。

これで燃え尽きず、土星にも我々の想像していないタイプの生命がいて、結局土星を汚染してしまった・・・とかなったらおそろしいが。まぁアンモニアの大気とかでできている土星なら、人類とか地球の微生物と干渉するような生命体はいないだろうけれど、SF小説のネタくらいにはなるかもしれない。

ともあれ、カッシーニの功績は素晴らしかったと思う。カッシーニも、ずっと運用してきたNASAの職員さんたちも、お疲れ様でした。

 

以下、カッシーニの数々の功績。

BBCニュースなので英文のみだが、写真とか画像が充実しているので、英語が読めない方もお楽しみいただけるのではなかろうか。

www.bbc.com

ボイジャー1号が打ち上げられてからちょうど40年!

人類の作ったものでいまのところ(2017年9月現在)唯一、太陽系外へ出た探査衛星ボイジャー1号。このボイジャー1号が打ち上げられてから、今日でちょうど40年だという。

www.afpbb.com

記事によると、ボイジャー1号の打ち上げは1977年9月5日。その2週間前の1977年8月20日にボイジャー2号が先に打ち上げられたらしい。いや、ボイジャー1号2号は知っていたが、2号の方が先に打ち上げられたというところまでは知らなかった。

この40年間、地球上から打ち上げられた数々の人工衛星が寿命を迎え、大気圏に突入して燃え尽きただろうに、このボイジャーたちは40年間、未だに地球へ信号を送り続けているらしい。すごい!

さて、地球を回る一般的な人工衛星は、だいたいみんな太陽光電池を積んでいて、そこから電源を得ている。このボイジャー、太陽から遠く離れてどのように電源を得ているかと言えば、プルトニウム原子力電池なのだ。半減期2万4千年のプルトニウムなら、まぁ1万年くらいは持つのだろう。人類の方が1万年持たないかもしれない。

ボイジャーに人類の記録を色々積んでいるのはいいけれど、このプルトニウム電池が活発に生きているときだと、近づいた宇宙人にも悪影響なのではなかろうか。地球人類による放射能汚染が太陽系外にまで広がらないことを願うばかり。

話しはそれるけれど、核のゴミを太陽に向けてロケットを飛ばして処分しないのは、ロケット打ち上げが失敗したときにとんでもないことになるから。それなのに、ボイジャープルトニウム電池はよく頑張ったものだなぁと思う。スリーマイル島メルトダウンの前だったから、アメリカ人も放射能に対してまだ穏やかだったからなのだろうか。

 

 

なぜ植物の葉の大きさは大きく異なるのか?理由はまだわからないようだが・・・

BBCの科学ニュースに、ちょっとおもしろい記事があった。いや、記事が面白いというよりも、その問題提起が面白かった。

www.bbc.com

記事によると、バナナの葉とヒースの葉の大きさは100万倍も違うらしい。「植物」というカテゴリーにも色々種類があるのだろうが、なぜこんなに違うのか、という問題提起は確かに面白い。いや、それ疑問に思ったことなかったけれど、確かになんでだろう、と。

まぁ、それを言ったら最小の哺乳類キティブタバナコウモリ(大人でも1.5グラム)と最大の哺乳類アフリカゾウ(最大13トン)では体重で870万倍の差があるから、植物の葉もそれくらい違ってもいいだろ!という意見もあるかもしれない。

ただ植物は動物と違って動かないので、基本的には気候に左右されるのだろうなと思われる。事実、数十年前までは、研究者もその地域で得られる水の量(降水量)と気温とのバランスだと考えていたようだ。納得はいく。

ただ、この記事によると、7,000種類もの既存の植物を調べていくと、降水量と気温だけでは説明できないようなケースも多々あるとのことらしい。そんなに単純ではないとのこと。

では、あとはどのような要素が考えられるのだろうか?記事では「光合成」について言及している。つまり日射量ということか。なるほど、気温とはちょっと違うし、実際光合成は葉で最も活発に行われるわけだし。

では、それ以外は可能性として何があるだろうか?水、温度、日射量以外といったら、あとはその地域の土壌とかだろうか。酸性、塩基性といったpHのほか、ミネラルの種類だとかそういうのが関係する可能性もある気がする。植物には石灰岩地域だとか超苦鉄質岩の分布域にしか見られないものもあるらしいので、土壌(地質?)が関係するというのもありうる気がする。

どのみち、そこまで要素が増えると、葉の大きさだけにとどまらないような気がする。このような研究ってどのように多数の要素を特定の因子に収束させていくのだろうか。その手法が気になった。

ドイツで世界最強のX線レーザーが稼働。ミクロの世界を観察できるらしい。

ドイツのハンブルグ近郊で、世界最強のX線レーザーが稼働を始めたそうだ。

www.afpbb.com

X線というと、レントゲン写真のようなものを連想するが、この記事を読む限り、原子やウイルスの内部構造を調べたり化学反応を観察したりと、どうやら電子顕微鏡のような役割が期待されるらしい。なるほど、電子顕微鏡だと原子やウイルスをそれ以上拡大してみるのが難しいが、X線だと分解能がさらい上がることが期待できる。

この施設、地下38mにあるという。強力なX線による影響を抑えるためなのだろう。

X線って電磁波だから、良く考えたら電子顕微鏡よりも使い勝手がいいのだろうか。私は大学で電子顕微鏡のような装置を使ったことがないが、使ったことがある人の話だと、ちょっと離れたところにあるエレベーターの動きが電子顕微鏡のノイズになるらしい。エレベーターは鉄の箱で、鉄原子に大量の自由電子が含まれているから、それが移動すると、その影響で電子顕微鏡の電子線がわずかに曲がるらしい。X線ならその心配が無いような気がする。

でも、そんなに強力なX線を照射して、ウイルスとか化学反応とかに影響しないのだろうか?ウイルスとか、観察する前に分解してしまったりしないのだろうか。世界最強とはいえ、出力は分子の結合が切れない程度に調整できるのだろうか。このあたり、研究者の「慣れ」が必要なのだろうなぁ。