三十路理系男の科学ニュース日記

ブログ名のとおり、三十路過ぎの理系男が世の科学ニュースを見て色々思ったことを書き連ねるブログです。

重さの新たな定義に使われる「ワット天秤」のレゴ版がおもしろい

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重さ、長さ、電流など、人類が決めた尺度には7つの根源的なものがある。

いわゆる「SI基本単位」というやつだ。

SI基本単位の7つは次のとおり

  1. 長さ    m (メートル)
  2. 質量    kg (キログラム)
  3. 時間    s (秒)
  4. 電流    A (アンペア)
  5. 温度    K (ケルビン
  6. 明るさ   cd (カンデラ)
  7. 物質量   mol (モル)


このSI基本単位の一部は、科学に対する人類の理解が変わるたびに、度々変更されてきた。長さの基本単位「メートル」の定義の変遷は、一番わかりやすいかもしれない。
一方で、質量(以下、ちょっと意味は異なるがわかりやすく「重さ」としよう)の基本単位「キログラム」は、1889年にキログラム原器が作成されてから、その定義がまったく変更されてこなかった。

しかし、このキログラム原器にも問題があるようだ。錆びにくい白金-イリジウム合金でつくられ、二重のガラス製気密容器で真空中に保管されていても、長年にわたる汚れの付着などによってごくわずかながら重さが変化してしまっているらしい。

というわけで、来年2018年からは「キログラム」の定義も変更され、キログラム原器から物理量をもとにしたものとなるようだ。
その新しい定義づけに使われるのが「ワット天秤」という天秤らしい。永久磁石と電磁石との反発力を利用して、重さをきわめて正確に量れるらしい。

そして、その「ワット天秤」普及のためなのかどうかよくわからないが、そのミニチュア版のレゴブロックでの作り方を紹介しているのが、アメリカ国立標準技術研究所(NIST)のウェブサイトである。

The NIST Do-It-Yourself Watt Balance (Made with LEGO® Bricks!) (英文のみ)

www.nist.gov

この動画、英語だけなのだが色々面白い。

まず、アメリカの国立機関なのに、動画(上記ウェブサイトのリンク含め・・・)の一番最初に出てくるのが、どう見てもアジア系(中国人)の2人の男だからである。
どうやら研究者のようで、動画の最後に実名が公開されているが、この2人の顔芸とリアクションが面白すぎる。

それと、そんな正確な天秤をどうやっておうちで手軽にD.I.Y!できるのかと思えば、結局そのサイトで配布されているフリーソフトをパソコンにダウンロードする必要があるらしい。要は、レゴブロックよりは、そのフリーソフトの方が、どうにも重要そうである。電磁石の電流測定で重さを量るのだから、当然と言えば当然だが。
そしてなぜか、動画内でやたらと”Free!”を強調してくる。いやまぁ、確かにお金かかるなら試さないかもしれないが。

あと、動画を見ただけで簡単に組み立てられるかと思えば、どのようなレゴブロックをどのように組むかという作り方は「目で盗め」の精神のようである。
探せばどこかに詳しい設計図とか部品表とかあるのかもしれないが、動画だけではとても作れないと思う。

これがアメリカ人のジョークセンスなのだろうか。面白い。

ワット天秤のミニチュア版自体も興味深いし、難しそうだがいつか作ってみたい。