三十路理系男の科学ニュース日記

ブログ名のとおり、三十路過ぎの理系男が世の科学ニュースを見て色々思ったことを書き連ねるブログです。

カナダで発見された大型恐竜の化石について。今や化石から体色も推定できる時代。

1億1千年前の白亜紀に生きていた大型よろい竜(ということは草食恐竜)の化石について、おもしろい記事があった。

www.afpbb.com

この記事のタイトルにある「生存の苦闘」とは何を意味しているかというと、体色がシマウマやシカのような、目立ちにくいカモフラージュ(「カウンターシェーディング」と記事中では紹介されている)だったため、肉食恐竜たちの脅威が大きかったのだと推測しているのだ。そのような体色にしなければ、肉食恐竜たちにすぐ見つかって餌食にされてしまう、ということだ。

さて、化石というのは基本的に、色が残らない。氷河の中に保存されていた氷漬けのマンモスの「化石」のような特殊な例を除けば、体の色はまったく再現できない。いや、できなかった。恐竜図鑑の恐竜たちの、グレーやら茶色やらの色は、だいたい現生のトカゲのような爬虫類をモチーフに描かれているのだが、そもそもどのような色をしていたのかは全く推測できなかったのだ。

東京・上野の国立科学博物館にあった恐竜の展示に、真っ白く目が赤いものがある。これは色素が完全にない先天異常の「アルビド」をモチーフにしたためだ。なぜそういえるのか私には完全に理解できないのだが、アルビドはどのような生物にも極めてまれに生まれるらしいので、恐竜とてアルビドの恐竜はいたはずだ、というのだ。つまり、一般的ではないものの、絶対にそのような色の恐竜がいた、と断言できる模型を展示しているらしい。

しかし、約10年くらい前からだろうか、保存状態の良い恐竜の皮膚の化石表面を詳細に分析することで、その皮膚にどのような色素があったかを推測できる例が出始めた。化石の保存が良いのが絶対条件だが、それにしても化石表面を電子顕微鏡?レベルで分析するのだから、目覚ましい技術革新である。これによって、一部の恐竜たちについては、体の部分的な色が推測できるようになっているらしい。

そのうち恐竜図鑑に、我々の想像もしないような色彩の恐竜が紹介されるようになるのかもしれない。