スーパーカミオカンデの改良にレアアースの「ガドリニウム」を混ぜる
宇宙空間から飛んできたニュートリノなどの素粒子を観測する、スーパーカミオカンデ。すごいことはすごいのだが、今後観測を目指す「反電子ニュートリノ」が地球に飛んでくる量が少ないので、その検出は極めて難しい。というかもはや運。
そこで、少しでも反電子ニュートリノの素粒子を検出しやすくするように、この度改良を加えるらしい。
この改良でカギとなるのが、レアアースである元素番号64番の「ガドリニウム」らしい。
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この画像は以下の姉妹サイトから引用しています。(宣伝)
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そもそも、反電子ニュートリノをどのように検出するのか?
記事によると、反電子ニュートリノがスーパーカミオカンデの巨大水槽の陽子(水分子に含まれる陽子だろう)に衝突すると、「陽電子」と「中性子」が飛び出す。これはまぁ、ぶつけられた陽子が分裂すると思ってもらえればいい。(厳密には分裂とはいえないかもしれないが。)このとき、「陽電子」は水中でチェレンコフ光という光をわずかに発する。この光を、水槽の周りにある検出器がキャッチすることで、「反電子ニュートリノ」を検出したことになる。
この水にガドリニウムを加えると、中性子からもチェレンコフ光が発生し、検出の可能性を高めることができるらしい。
気になるのが、水に0.1%もガドリニウムを混ぜるらしい。結構な量だと思う。ガドリニウムの単体金属ってどんな状態なのかわからないが、水が結構濁って見えるのでは、と心配になってしまう。
スーパーカミオカンデもすごいが、もともとあった神岡鉱山も個人的にはすごいところだと思う。銅の大鉱山だったはず。日本の金属鉱山はもはや鹿児島県の菱刈鉱山(金)だけだが、昔は色々なところで金属を掘っていたのだなぁと思うと感慨深い。