三十路理系男の科学ニュース日記

ブログ名のとおり、三十路過ぎの理系男が世の科学ニュースを見て色々思ったことを書き連ねるブログです。

恐竜の進化の系統樹を変えるかもしれない「チレサウルス」の発見

2004年にチリで発見され、2015年に命名・記載された「チレサウルス」。 

このチレサウルスの発見で、これまで考えられていた恐竜の進化の系統樹が変わるかもしれないらしい。

BBC NEWS(英語のみ・図あり)

www.bbc.com

 トリケラトプスやステゴサウルス等の草食恐竜が所属する「鳥盤類」と呼ばれる恐竜のグループ。鳥盤類に所属する恐竜自体は結構多いのだが、どうもこの鳥盤類は他の恐竜のグループとは進化上やや遠い関係だと考えられていたらしい。

他のグループというのは、ティラノサウルスのような肉食恐竜が所属する「獣脚類」と、ブロントサウルスのような何十メートルにもなる巨大な草食恐竜が所属する「竜脚類」。

(まぁそもそもこの「鳥盤類」、獣脚類」といった分類も古いらしいし、「竜脚類」は「竜脚形類」と呼ぶ方が正確だとか、厳密には細かい違いがあるらしいが、ここでは大まかな話として気にしないでほしい。管理人もそこまで恐竜に詳しくないので。

 

これまでは、鳥盤類は獣脚類・竜脚類とは離れた関係にあったと考えられていたらしい。しかし、チレサウルスは鳥盤類と獣脚類の両方の特徴を有しているらしく、まさにこの二つのグループをつなぐ関係にあるのではないかと記事中の研究者たちは考えているようだ。つまり、鳥盤類と獣脚類の方が進化上近い関係にあると考えられる、ということだそうだ。

言葉で書くとわかりにくいので、英語が読めない方でもリンク先の記事真ん中にある進化の系統樹の図を見ていただくといいと思う。英語だけど、シルエットとかアルファベット名でどの恐竜たちのグループのことかわかると思うので。

まぁ、新しい化石が発見されて進化の系統樹が変わること自体は時々ある。ただ、これまでの恐竜の進化の系統樹が130年くらい正しいと考えられていたらしいので、インパクトが大きいようだ。

 

・・・そもそも、今地球上で生きている生物の種の分類と、絶滅してしまい化石しか残っていない生物の種の分類の仕方は異なる。

生きている生物はDNAの解析によって、かなり正確に進化の過程がわかっており、種の分類もはっきりしている。一方、化石でしか知られない古代生物は、骨格などの形でしか分類できない。生物の授業では「収斂(しゅうれん)」といって、全然別の種でも同じ環境に生息する生き物ではその形が似てくる、と習うにもかかわらず、結局形でしか分類できないのだ。(仕方ないけれど。)

というわけで、そもそも本当にどの恐竜がどのグループに属しているとか、どのグループが進化的に近い、遠いなんていうのは、現生の生物ほど明らかにできないというのが現実だ。そのあたりを理解した上で議論を進めないと、思わぬ勘違いをしてしまうことがあるかもしれない。