ラーメン次郎の店舗を写真から見分ける人工知能。くだらないようですごい技術。

私は麺類が好きなのだが、ラーメン次郎には行ったことがない。

もちろん、ちょっと興味はある。どんな味なのか。どんなボリュームなのか。休みの日にドライブで港区三田の本店前の国道1号線を走ると、若者たちが行列を作っている。それを見るたびに、食べてみたい衝動に駆られる。

しかし、三十路過ぎのおっさんには、ちょっと量的に食べきる自信がない一応食べ物ですし、残すのは忍びない・・・。

それはさておき、一部のマニアに大人気のラーメン次郎。今や40以上の店舗があるらしいが、今回はラーメン次郎の画像から、店舗を割り出す人工知能(AI)ツイッターで公開されているらしい。

www.j-cast.com

けっこうやっていること自体は、くだらないのかもしれない。なぜよりにもよってラーメン次郎?しかも開発者も食べたことがないというのに。

しかし、この技術は応用すると結構すごいことになると思う。

一枚の写真からできる限りの情報を引き出す・・・これはスパイ、すなわち国家機関の情報収集の基本である。同じ系列店舗が提供する似たようなラーメン次郎画像を店舗別に識別できる能力は、つまりこのような情報収集に応用可能だということだ。

やっていることは、どうでもよく見えるかもしれない。だが、ものすごい技術となる可能性を秘めている。そんなポテンシャルの高さをこのニュースからは感じた。

 

ただ、ちょっと残念な点がいくつか・・・。

記事によると、識別のポイントはラーメン次郎そのものでなく、テーブルの色。なるほど、ラーメンそのものでの識別よりは、やはりその方が簡単なのか。いや確かに、一枚の写真から得られる情報すべてを使うのがスパイの基本なので、テーブルの色も確かに重要だけれどね。

もっと残念(?)なのは開発者の以下のコメント。

ラーメン二郎以外の店のラーメン画像も大量に含まれていたので大変でした。画像を整理している過程で、私も識別できるようになってきました

 あ、やっぱり人工知能よりもまだ人類の方が優秀だということなんだね。

大多数のウェブ上の画像と文字情報を自動的に収集し、自動的に間違いや故意の偽情報を識別し、結果正確な店舗の判定ができるようになるとすごいけれど、まだそこまでには至っていないのだなぁという感想。

でも、このような努力を続ければ、いずれは人の判断を介さずに、人工知能だけでラーメン次郎の店舗判定ができるようになる、すなわち画像からの情報収集が自動的にできるようになる日が来るはず。Googleとか既に人の顔写真でやっているけれど、顔写真以外のありとあらゆる情報を処理できるようになるかも。

うん、すごいけれど、ちょっと怖い気もしてきた。悪いことはできないし、不用意に写真をウェブにアップロードするのも危険かもね。